古希3ブログ

エカワ珈琲店とその周辺の出来事、エカワ珈琲店オーナーの思い付き、などなどの記事をエントリーしています。

サラリーマンと自営業者の物語 | 年老いた珈琲豆焙煎屋のセミリタイア物語

小生(エカワ珈琲店の店主)は、20代・30代と、15年近くのサラリーマン生活を経験しています。

公務員でしたから、収入・待遇など、すべてにおいて平均的なサラリーマンだったと思っています。  

 

クイックナビゲーション

f:id:ekawa:20191027124409j:plain

サラリーマンと生業商売(個人事業主)どちらが? 

30代後半に脱サラして、コーヒー豆自家焙煎の仕事を営んで来て、公務員期間と同じ15年近くが経過した2006年、サラリーマンと自営業者、自分の人生にとって、どちらが良かったのだろうかと考えたことがあります。

現在(2021年)もそれほど変わっていないのかもしれませんが、2006年頃の日本では、公務員やある程度以上の規模の会社は、ほとんどが年功序列型の賃金体系を採用していました。

若い時には、低賃金で一生懸命に働き、年齢を重ねるのに応じて、その果実を得るという形です。

小生(エカワ珈琲店の店主)は、その果実を得る前に、我慢ができず脱サラしてしまったわけです。(組織で働くのが性に合わない怠け者でしたから)

 

脱サラして14年、2006年の頃

脱サラして、しばらくの間、商売が順調に推移していましたから、同世代のサラリーマンの収入を軽く上回っていました。その後、商売が、停滞・下降線をたどるようになって、収入もダウンしていきます。

2006年当時の収入はと言うと、同世代のサラリーマンたち(or脱サラ前の職場の元同僚たち)と比べると、ものすごく惨めな状態にありました。

脱サラ当時の年収と比べても収入が下回っていて、公租公課や借金の支払いに追われる日々を過ごしていました。

何回も何回も、脱サラして自営業者を選択したこと(セミリタイアしたこと)を後悔したものです。

でも、15年近く商売を営んで来て、その間に蓄積して来た珈琲と珈琲商売に関する経験・知識・技術があるわけだから何とかなるだろうと、無理やり楽観的に考えることにして、その日その日を凌いでいました。

 

その10年後、2015年頃には 

2015年頃の年老いた珈琲豆焙煎屋です。

2006年ころと比べると自家焙煎コーヒー豆販売量は相当に減少しましたが、総利益はほとんど変わっていません。借金は残っていますが、毎月の返済額は減少しています。

珈琲商売の収入にプラスして、僅かな金額ですが、60歳から公務員時代の年金を受給するようになっています。

そのような理由で、生活費は2006年頃と変わっていないので、余裕があるわけではありませんが金銭的にはある程度楽になっていました。

 

2016年、2017年、2018年と

2016年、2017年、2018年の夏頃まで、連れ合いの体調不良・入院、愛猫2人の体調不良と病院通い、年老いた珈琲豆焙煎屋の体調不良(神経痛)などが重なって、まともに商売を営むことができず、週休3日で営業時間はお昼前から夕方までの4時間くらいと、ほぼ開店休業の状態が続きました。

その結果、自家焙煎コーヒー豆の販売量と売上は急降下して、客数も減少してしまいました。

貯えが底をついて来たので、2018年の秋ごろからは、定休日を日曜日と祝日だけにして、営業時間も午前9時~午後4時までに変更して、頑張って商売に精を出しています。『ほぼリタイア生活』をするには、年齢的に少し早すぎたみたいで、以前のセミリタイア生活に逆戻りです。

2018年7月29日に愛猫モモ(20歳3か月)に、2019年7月8日には愛猫ピュー(21歳4か月)に旅立たれました。

しかし、連れ合いと年老いた珈琲豆焙煎屋の体調不良ですが、少しだけ回復して来たのか、体調不良との付き合い方が上手になったのか、その両方なのか、2018年の秋頃には、ある程度まともに商売を営めるようになっていました。 

そうすると不思議なもので、商売の売上も順調に回復して行くわけです。

 

新型コロナウィルス感染症パンデミック

2020年の1月まで、ゆっくりとしたスピードでしたが、自家焙煎コーヒー豆小売商売の売上は順調に上昇していました。

そこに、新型コロナウィルス感染症パンデミックが到来します。2020年3月・4月・5月は、新型コロナウィルス感染症に対する恐怖心もあって、まともに商売ができず、せっかく順調に推移していた自家焙煎コーヒー豆小売商売の売上も減少してしまいました。2017年頃の売上に戻ってしまったわけです。

2020年6月、新型コロナウィルス感染症対策を兼ねて、思い切って店舗を改装して、それまでのインストアーショッピング商売をアウトストアーショッピング商売に衣替えしました。

家庭向け店舗小売と家庭向け通信販売は、ほぼ影響を受けなかったのですが、喫茶店・日本料理店・カラオケ喫茶・ライブハウス・宿泊施設などへの自家焙煎コーヒー豆業務販売と、テレワーク普及の影響もあってオフィス向け自家焙煎コーヒー豆業務卸については、壊滅的な打撃を被りました。 

 

2021年6月の年老いた珈琲豆焙煎屋です。 

年老いた珈琲豆焙煎屋は69歳ですから、高齢者と呼ばれる年齢になっています。

しかし、体力的には、まだまだ元気ですから、それに、これまでに積み重ねて来た珈琲と珈琲商売に関する知識・経験・技術を持っているので、少々自家焙煎コーヒー豆販売量が増えたとしても、今の2倍~3倍くらいの自家焙煎コーヒー豆販売量(200kg~300kg)になったとしても、80歳代の前半頃までなら夫婦2人だけのパパママ店でやって行けます。

年老いた珈琲豆焙煎屋夫婦は、公的年金の収入だけで暮らして行けません。ですから、働いて収入を得る必要があります。

幸い、自家焙煎コーヒー豆小売商売という特殊な商売を営んでいるので、身体が動けばこの商売で稼ぎ続けることができると考えています。

 

バブル経済崩壊以後の自営業者

バブル経済崩壊以後の20数年間、個人でパパママ規模の商店や飲食店を経営している自営業者にとっては、明るい時代では無かったと思います。

年老いた珈琲豆焙煎屋は、何回も何回も、自営業者を選択したことを悔やんだことがあります。でも、現在(2021年6月時点)では、脱サラして自営業者を選択した自分自身に感謝しています。

平成の30年間を四苦八苦しながら駆け抜けて来て、嫌になるくらいお金に苦労して来ましたが、その間に、珈琲と珈琲商売に関する技術・経験・知識を蓄積することができました。

高齢者社会とは、高齢者が働き続ける社会を意味しているような気がします。そして、年老いた珈琲豆焙煎屋は、身体が動くなら、何歳になっても、年齢相応に働いて稼ぎ続けることができるはずだと考えています。

www.ekawacoffee.xyz